食に興味がないとか、食が細い、というわけではないんですが…。生来のめんどくさがり屋なのか、妻は料理づくりが大の苦手、子どもたちは偏食が多くて、食事に行っても食べられるものが限定されてしまうので、食べることの大好きな自分としては非常に残念です。

「この世にある美味しいものをまったく知らなければ、外食などで高いお金を払う必要もない。食費が抑えられた分、ほかで贅沢をすればいいじゃないか」などと言う人や、「ランチや飲み会で、自分だけ美味しいものをたらふく食べれば?」などと言う人もいます。でも、やはり食事は家族と一緒に楽しみたい。妻の料理嫌い、子どもたちの偏食を改善できるようなアドバイスをぜひ、お願いします。(36歳・鰤や鯖らんさん)

アウトドアは食べ物の好き嫌い、料理嫌い克服の絶好のチャンス!

鰤や鯖らんさん(ペンネームはもしかして、美食家のブリア・サヴァランに由来するのかしら。博学な方ですね!)の家族思いの気持ちに心を打たれました。

私、常々、「食に興味を持つ」ということは「生きること」すべてに繋がっていくと思っています。生命力は言わずもがな、勉学然り、芸術然り、です。食に興味がない、という人に出会うと、「人生損してる〜」とか勝手に思ってしまいますし、また、「お友だちになれそうもないな!」とも判断してしまいます(勝手に)。

食べること、食べるために、つくること。どちらも人間を豊かにする、大事なことだと思うんですよね。「お皿を洗うのもキッチンが汚れるのも面倒だし、外食でおいしいものをどんどん食べればいいじゃん!」というような人もいますが、私は、料理は自分でつくってこそ!だと思うんですよね。外食をしたり、友人宅にお呼ばれして、おいしい!と思うものは、大抵自分でもマネしてつくってみます。似ても似つかないモノに仕上がったとき、新たな発見があったりもするんですよね〜。

私は料理研究家ではありません。食を愛するだけのただの主婦です。ですから、ここで、ずっとご紹介してまいりました、アウトドア料理、キャンプ場での料理のアイデア、すべて、どんな方にも簡単にトライしてもらえることばかりです。戸外で生活する、というシチュエーションは、すべての行動を特別なものにします。もちろん、電気や水が思うように使えず、システムキッチンのような使い勝手のよい機能も備わってはいませんから、不自由さをともなうこともあります。しかし、その不自由さこそが、かえって調理をシンプルにし、食欲を旺盛にするスパイスにもなるのです。

恵まれすぎた境遇にある人を、「ハングリー精神が足りない!」などと揶揄することがありますよね?アウトドアでの調理、食事って、そこに近いものがある気がします…。不足や欠如がある、だからこそ、楽しいし、美味しいんです。

アウトドアライフは、料理嫌い、偏食をなくすためのよいきっかけになると思いますよ。アウトドアならではの、食以外の楽しみも満載ですから、ぜひ季節のよいときに、ファミリーでアウトドアに出かけてみてくださいね!