ひとり娘が二歳になったときくらいから、ずっとファミリーキャンプを楽しんでいます。今はもう、娘も小学生になりました。料理を手伝いたいようで、ふだんから、よくキッチンを覗きに来ます。

キャンプのとき、子どもと一緒に楽しんで作れて、美味しいメニューってありますか。まだちょっと包丁使いは難しいようなので、包丁をあまり使わないで済むような料理だとなお、ありがたいです。(36歳・まいんさん)

重ねて重ねて!親子で楽しいジューシー美味なミルフィーユ料理!

小さかった娘さんがすっかり大きくなって、もうお母さんのお手伝いをしたがる年齢なのですね。頼もしいですね!

この時期のお手伝いってとっても大切。お母さんが忙しくされていて、心に余裕がなかったりして、子どものお手伝いをしたいという気持ちを無下にしてしまうと、この先、お料理や家事をすることに対し、苦手意識が芽生えてしまいます。

忙しいときに、ただ事務的に、命令口調で「これやっといて!」というようなお手伝いのさせ方も感心できません。「面倒を押しつけられた」感じだけが残ってしまって、家族の役に立っているという思いが希薄になってしまうからです。

さらに、お手伝いに対してのダメ出しなどがあると、子どものお手伝い意欲のテンションは下がります。お手伝いをしてもらったら、まずは、「ありがとう」。お母様も家族から、感謝の気持ちを述べられたら嬉しいですものね。ダメ出しがある場合も、まずは、手伝ってくれたことに対しての感謝の気持ちを伝え、その上で、「ここをこう工夫するともっといいかもね! 次はそのようにお願いね!」というような言い方をすれば、次のお手伝いも気持ちよくしてくれるに違いありません。

とは言え、ふだんは忙しくてとてもそのようにお子さんに接する余裕はない、というお母さんがほとんどだと思います。日常を離れて、屋外で楽しむアウトドアは、子どもと一緒にゆったりお料理を楽しむのにもってこいの機会。ぜひ、協力して美味しい料理を作ってみて下さいね。

オススメなのが、〝ミルフィーユ料理〟。ミルフィーユって、西洋のパイ菓子のことですよね。ミルフィーユってフランス語で、〝千枚の葉っぱ〟っていう意味なんですって。伸ばして伸ばして何層にも重ねて焼いたパリッパリのパイは葉っぱを何枚も重ねたように見えるからでしょう。

アウトドアで言うところのミルフィーユ料理、薄い食材を重ねて行くだけの料理です。包丁を一切使わないでできちゃうのが、〝白菜ベーコン〟。お鍋かフライパンにベーコンをしいて、その上に一枚ずつはがして食べやすい大きさにちぎった白菜を重ねます。またベーコン、その上に白菜…、とだんだんに重ねていったものに、少しだけ日本酒を垂らしてフタをして、あとは弱火でコトコト煮込むだけ。ベーコンからいいダシと塩気が出ますから、味付けも不要。簡単でとっても美味しいですし、ごはんにもパンにも不思議と合いますよ。

ベーコンを豚バラ、豚ロースなどの薄切り肉に変えてみてもいいですよ。ベーコンのように塩気がないので、塩コショーで味付けしてもいいですし、味付けはせず、ポン酢でお鍋のように食べるのも美味しい。ぜひ試してみて!